~掃除道に生きる~田中義人ブログ

  • ぐち、泣き言、言い訳は、人様の前では言うなよ

    2013年08月01日

    故田中春雄会長は、椿大社で有名な三重県四日市市山本町の近く、水沢の出身です。会長は、父親の道楽から実家が破産し、高校を中退して国鉄(JR)に職を見つけ、名古屋の中京商業夜間部で働きながら生計を立てました。

    国鉄での最初の仕事は踏切番で、その後、資格を取って車掌になりましたが、ある時、乗車勤務の予定だった列車を寝過ごして左遷され、物資部に移動となりました。

    しかし会長は、そのような中でも、ぐち、言い訳を言うことなく、常に上級試験に挑戦し、仕事にも励んだそうです。

    その姿を見ていた上司が、東京転勤となった時に、一緒に東京へ行くことを勧められ、東京で仕事をしながら中央大学の夜間部にも入学し、勤勉に働きながら、母親に仕送りを続けたそうです。

    そして、東京での仕事が物資の購入担当であったことから、名古屋へ買出しに来るようになり、そこで義父・中山秀次郎氏と出逢い、その娘・政榮と恵那で結婚して生活することになりました。

    会長は、幼年期に貧乏のどん底を味わい、人に馬鹿にされることが多かったようですが、「人様の前で、ぐち、泣き言、言い訳を言わずにこれたのは、母親のお蔭だった。それは、総ての財産をなくし、小さな小屋住まいになり、厳しい生活だったにもかかわらず、母親から一度も、愚痴や泣き言を聞いたことがなかったからだと思う。たぶん母親は、毎日、近くのお地蔵さんのところに行って、お地蔵さんに話しを聞いてもらっていたから、救われていたんだと思う。」と話してくれました。また、母のその姿を見ていて、自分は観音様を信仰するようになった、とも言っていました。

    会長は、常々、「会社、身内の愚痴、泣き言ほど、他人が聞いて面白がるものはないぞ。他人は、その話を、周りの人達により拡大して面白おかしく話すものだし、失敗すら喜ぶものだ。その噂話でつぶされることすらあるから、気をつけろよ。」、「でもな、どんな人でも、愚痴や泣き言を言いたい時があるもんだ。そんな時は、仏様か観音様に話すといい。黙って聞いていてくれて、その内に心が落ち着き、どうすればいいか智恵がわいてくるもんだ。私もそのお蔭で何度も救われた。」と話してくれました。

    前回、(社員への)課題図書にしました小林正観さんの名著 「100%の幸せな、1%の人々」にも、「『不平不満・愚痴・泣き言・悪口・文句』を言うと、ツキや宇宙を敵に回すことになる。」と書かれていますが、まったくその通りだと思っています。

    私も過去に、母親の前で愚痴をこぼした時がありましたが、「そんなに愚痴や不平不満を言うのなら、やめたらいい」と言われ、返答できなかったことを思いだしました。

    一所懸命だと智恵が出る。
    中途半端だと愚痴が出る。
    いい加減だと言い訳が出る。(鍵山語録より)

    もし、愚痴や泣き言、不平不満を言いたい時は、大きな紙に胸の内を書き出してみてください。そうすると、気持ちが落ち着いてくるから不思議です。

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