1月9日に、中国山東省から3名の女性(ウーさん、ジョさん、カウイさん)が3年間の研修生として、東海神栄電子工業に入社しました。当初1年間は技術の習得をし、後の2年間は、実習生として勤務いたします。
今、多くの会社で、同様に中国から研修生を受け入れ、低賃金労働の担い手として利用することが多くなりました。その中には、全体の人件費を抑えるために、低賃金を利用して、長時間労働と、すし詰めの寮生活をさせている会社が増えております。
しかしながら、規定通りに正規の賃金(生活費補助と中間機関への支払)を合算しますと、残業なしで一人当たり約19万円となり、高校の新卒と変わりません。
では、なぜ今回、東海神栄電子工業で研修生を雇用したのかを述べてみます。それは、日本側の社員の人たちに、労働に対する考えと賃金に対する危機感を持ってもらいたかったからです。このままでは、日本の中小企業の国際競争力は益々低下し、低賃金構造となっていきます。そのことへの危機感です。
事実、今回の中国からの研修生は、三人とも毎朝7時20分には出社して、早朝掃除に参加しております。勿論、その時間は無給です。また、仕事も手があけば、すぐに上司に連絡をして別の仕事に入ります。そして、毎週木曜日の夜6時からの1時間は、中国語会話の勉強会に参加し、日本側に中国語を教えてくれています。
中国研修生を仲間として迎え、大切に接することによって、彼女たちも働く喜びを感じてくれたようです。そして、この3年間の勤務で、素晴らしい人間的魅力と仕事能力を高め、祖国へ帰ってくれることを願っております。