新年おめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。
新年にあたり、ナカヤマ・グループの生みの親ともいうべき、中山秀次郎についてお話しいたします。中山秀次郎は、前会長 田中春雄の義父に当たります。
中山秀次郎は、母親に連れられ、名古屋から恵那に二人で移り住みましたが、貧しさのあまり、幼少(小四)の頃から、近隣の農家からタマゴや野菜を仕入れて街の人たちに買ってもらい、母親の生計を助けました。後に、その誠実な商いが繁盛して恵那でも有数な魚菜類を扱う商店となり、その後、多くの同業社から推挙され、地域共同市場として「東濃魚菜」を設立し、経営することとなりました。
その祖父を、私は幼い頃から大変尊敬し、何か困った時、秀次郎さんならどうするのだろう、と心の中で思い浮かべ相談をすることが多くありました。
秀次郎の商いのモットーは「誠実に働くこととお客様の声に耳を傾けること」でした。そして、もう一つは「社員のこと」です。常に社員の人たちが活き活きとして働いてくれる会社にするようにと、朝早くから出勤して声掛けなどしておりました。
このような秀次郎の生き方をナカヤマ・グループの人たちに伝えていきたく、社内研修塾を始める際には、秀次郎の秀を入れた「秀観塾」と命名しました。そして、秀次郎に見込まれ、秀次郎の娘(私の母)と結婚して(株)ナカヤマを創業した田中春雄前会長は、秀次郎の生き方を継承して経営をいたしました。
田中春雄も若い頃から苦労を重ねた人で、苦しい時の救いを観音信仰に求め、会社にも観音堂を建立して日々お参りしておりました。特に観音様の教えには、どのような人にも良心が備わっているので、むやみに人を責めたり、差別するのではなく、その人の良心を信じて接しなさい。また、人には十人十色の考え方があって当たり前、とよく言っておりました。
そこで、それぞれの社員の個性を認め、衆知を集めて経営をすべきとの思いで、観音様の「観」も取り入れて「秀観塾」と命名し、今日まで続けてきました。その思いを実現させるための拡大秀観塾は、全員参加の経営計画作りとなっています。
そして、そのためのよき社風づくりとして、「掃除をします。はきものをそろえます。挨拶をします。」 を、ナカヤマ・グループの実行方針としました。
掃除は、場の美しさと、その場のよさを引き出し、気づきの心を育みます。
はきものを揃えることは、常に相手のことを思いやり、相手に喜ばれる姿勢を育みます。
挨拶は、よき人間関係を作る基本ともなります。
今年も、お客様の声に耳を傾け、お互いに助け合いながら、お客様に喜んでいただける会社にしましょう。そして、職場をよくする「掃除、はきものをそろえる、挨拶」を徹底していきましょう。