昨年の8月から、名古屋での早朝街頭清掃が始まりました。私たちの会社からも、毎月12~20名ほどの社員が参加しています。早朝4時30分に会社に集合し、車に乗り合わせて名古屋に行く中には、中年の女性社員の姿も多くみられます。
普通の人が見たら、手当も出ないのに、どうして名古屋までわざわざ掃除に行くのか、とても不思議に思われることでしょう。まして先日の日曜日は、参加者の半数以上が女性社員でした。
実は、なぜそうなったのか、それには訳があったようです。
「社長が以前朝礼で、”お金にもならないのに、なぜ早く起きて名古屋まで街頭清掃に行くのかと、子供や孫たちが不思議に思う時があると思いますが、このことが凄い財産になるんですよ“ と話したことが、みんなに響いたようです」
と、林課長が話してくれました。
きっとこのことで、家で子供や孫たちと掃除のことで話し合う機会が生まれ、子供たちは、両親や、おじいちゃんやおばあちゃんが、目先の損得を越えて人に喜んでもらえる生き方をしたことを誇りに思うようになると思います。
逆に、最近恵那駅も夜間は無人駅となり、改札の出入が自由となりました。その為、名古屋からの帰りのキップを1区間だけ買って乗車しても、恵那駅の改札を出ることができます。(名古屋から恵那までは16駅あります)
そこでお父さんが、今日も一区間の料金で乗ってきて儲けた、と得意げに子供たちの前で話していたら、子供たちは世の中を甘く見て、ごまかして生きることが人生だと思うようになります。目先の損得を優先させた生き方では、世間は許さないし、次の世代が良くなっていくことはありえません。子供たちは見ています。
鍵山秀三郎相談役がよく話される晏子の言葉、「益はなくても、意味がある」。この生き方こそ、自分と自分の周りをよくしていく生き方だと思います。そのよい事例が、名古屋での早朝街頭清掃であると思います。
それにしても、こうして多くの社員の人たちが参加してくれることが誇りと思える昨今です。