この度、ナカヤマ・グループ創業者の田中春雄・政榮を中心とした物語(家族史)が、完成しました。
「栄枯盛衰」の例え通り、永遠に繁栄していける企業は皆無とも言われ、多くの会社は、初代が苦労して事業を起こし、二代目が成長させ、何もしないと三代目にして食いつぶすとも言われ、三代目の役割が重要になってきます。私達人間は弱いもので、豊かになってくると、総てが当たり前となり、私生活も華美となって質素倹約を忘れ、楽な方へと流され、生活力、惹いては経営力をなくしていきます。
創業者の田中春雄も政榮も、共に幼少の頃から大変厳しい生活の中で育ちました。両家はいずれも、数代前の家長が立派な事業を受け継いだにも関わらず、投機や放蕩生活で身を崩し、事業や家庭を困窮させてしまいました。春雄の実家は、破産し総てを失いました。政榮は、父親の中山秀次郎が、10歳の時から家計を支えるために働いていたことを知っていました。その塗炭の苦しみの中から、二人は力を合わせて、今日のナカヤマ・グループの基礎を築きました。
二代目となった私は、早々に東海神栄電子工業の経営を任され、先代と共にグループ事業を拡大してきましたが、必ずしも順調に来たわけではなく、時流の変化に対応しながら、仕事内容も変え、その時々の課題を乗り越え、仕事に邁進して今日まできました。
そして今、ナカヤマ・グループは、三代目に引き継ぐ時を迎えております。お陰様で、三代目となる、田中孝夫社長、秋山浩司専務も、若い時、苦労をした経験を持っていますので、よき経営者として育ってくれるものと思っております。
しかしながら、油断は禁物であり、企業を永続させていくポイントは、そのトップに立つ経営者と、トップに是々非々を忠告でき共に歩める幹部が必要でもあります。
そして、会社の憲法ともいえる社是 「わたくしたちは、よりよい商品づくりを通じて、みなさんに喜んでいただき、みんなが幸せになれる会社づくりをめざします。」 からぶれることなく、ナカヤマ・グループの社風を支える早朝掃除と秀観塾を、トップ自らが率先垂範して、全社員の人間的成長と仕事能力を高める努力をしていくことで、結果、素晴らしい会社となっていきます。
その道筋を示したピラミックス成長理論を実証していくことが、次なる成長をなしていくものと思っております。