~掃除道に生きる~田中義人ブログ

  • 恵まれ続けることは、本当にいいことなのか

    2018年07月01日

    6月に、ルーマニアで第9回目となる公共5S(掃除)大会に参加してきました。その帰りに寄ったフランス・パリの街を見て気付いたことを報告します。

    さすがパリは世界的な観光地であり、世界中から観光客が訪れ、特に中国人が目に付きました。中でもシャンゼリゼ通りから凱旋門は、まるでラッシュのような人の流れで、その通りにあるカフェはどこもお客さんで一杯でした。

    その後、絵描きが集まっているモンパルナスの丘にも行きましたが、ここも同様に人、また人で大変混み合っていました。

    宿泊先は、オペラ座の近くにある有名ホテルにしたのですが、値段の割には立地もよく、部屋も大きくて申し分なかったものの、数年前までいた日本人スタッフもいなくなっており、部屋のインテリアも古く、朝食も簡素で、サービスの低下が気になりました。さらに、ホテルのランクも落ちて3つ星になっていました。

    このことは、ホテルに関わらずカフェも同じで、パリには素敵なカフェが多くあり、どこも賑わっているのですが、その中の一つのカフェに入ってパスタを食べたところ、まったく美味しくありませんでした。

    一方では、近くに清潔感が感じられるホテルが進出していて、値段も今回のホテルより5割程高いにも関わらず人気があり、よく流行っているようでした。また、食事も評判のいいレストランに行ったところ、そこはとても美味しくて満足できました。

    このように、同じ恵まれた環境の中にあっても二極化している状態を目にして学びました。

    環境に恵まれていることで、現状維持に甘んじて努力を怠っていた店やホテルは、競合相手が現れた時、急速に衰退がはじまり総てを失うかもしれない、という危機感を持ちました。一方、恵まれた環境の中にあっても常に問題意識をもって改善に努めている店やホテルは、繁盛し続けているのです。

    そこで大切なことは、恵まれた環境にいたとしても、よりレベルの高い仕事、サービスに挑戦していくことです。当然、そのことで困難な問題が生じてきますが、問題から逃げないことが肝心であり、よりよく変われるチャンスとも言えます。

    昔から「有難い」とは「難有り」と言われますが、「人間も会社も、問題が起きるから成長しいく」のだと確信しました。

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