ナカヤマ・グループが掃除を始めるきっかけとなったのは、平成３年１１月２３日、イエローハット創業者の鍵山秀三郎相談役との出逢いでした。
平成３年は、日本経済がバブル終焉を迎え、奈落の底へ落ちていく頂点の年でした。ナカヤマ・グループも、年商５０億以上、利益４億以上を計上し、絶好調でしたが、翌年から売上が急落。まさに、これから始まるであろう大不況を前にして、どのように経営をしていったらよいのか、悩み苦しんでいた時期でもありました。
そのような時に、鍵山秀三郎相談役との出逢いがありました。その日、蛭川村で「はがき祭り」が開催され、遠方から参加された８名の方が、夜に私の家に集まりました。そして、各自己紹介の最後に、鍵山相談役が「私は、３０年間、毎日、トイレ掃除をしてきました。そのお陰で、会社も人生もすっかり変わってきました。」と話された一言が、稲妻のように全身に走り、震えが止まりませんでした。
そこで、翌朝から、近所の神社の清掃を始めました。半年経った初夏の頃、きれいに境内の掃除を終えた時、朝日がスポットライトのように射し込み、神殿が美しく浮かび上がりました。その時、「清掃は、場を美しくするだけではなく、場が本来もつよさを引き出してくれる」ことに感動しました。
そして、日々掃除を続ける中で、境内がより美しくなっていくことで、次々と新しい変化を生み出していく様子を見て、掃除は、そのものが本来持っている潜在的な良い点を引き出し、そのことが相乗効果となって新しい世界をつくっていくことに気が付きました。
掃除により、会社でも大きな変化が生まれました。
1. 職場全体が整理整頓され、働きやすい職場環境になりました。
2. 品質の向上、サービスの向上、改善推進、一部特許（ナカヤマ）の取得が見られるようになりました。
3. ムダの排除と設備の長持ちによる経費節約により、財務体質が向上してきました。
4. 社員のマナーも向上し、人間関係もよくなり、お客様からの評価も上がりました。
5. 神社での掃除リーダー研修が定着し、多くの社員が掃除リーダーを出来るようになりました。
6. 仕事でも互いに助け合い、社外のボランティア活動にも取り組めるようになりました。
7. 地域社会からも、ナカヤマ・グループの清掃活動が認知されるようになりました。
これからも、ナカヤマ・グループは、「掃除と研修」を大切にしていくならば、素晴らしい会社に成長していくものと確信しております。
