平成22年4月、ナカヤマ化成部が製造する「TF仏花スリーブ袋」で、「生花と収納袋とその制作方法」を特許庁に出願しましたところ、「この発明は、特許するものと確定し、特許原簿に登録されたことを証する。」として、昨年8月に正式な特許製品として登録されました。
通常、特許を申請しても登録されることは少なく、まして商品化しても売れる商品は希と言われている中で、この一年、この「TF仏花スリーブ袋商品」が素晴らしい業績を上げていますので、報告いたします。
発明した磯村課長に開発秘話を聞いたところ、「常にお客様に喜んでもらいたいとの強い思いを持って、現場の人達と一緒になって試行錯誤した中で生まれた、現場との合作です」、と謙虚に話してくれました。
通常、他社が今回のTF仏花スリーブ袋を真似しようとすると、その形状から1個取りのためにロスが多く、コスト高になってしまうとのことでしたが、試行錯誤を繰り返す中で、ロスが少なく、本来の蒸れ防止穴も下まで開けることが出来る理想型の商品開発となりました。
そして販売を始めたところ、当初、1万枚程度の売上だったのが、月を追うごとに売上を伸ばし、昨年末の多忙期の売上は80万枚にもなりました。また、現在でも月間30万~50万枚を売り上げる商品に育ち、類似品が出回るようにもなってきました。
現在、包装資材業界も、海外からの安値競争に押され、コスト面で大変苦戦を強いられています。先日も大手包装メーカーが倒産したばかりです。しかしながら、ナカヤマ化成部は、厳しい競争の中、コスト競争に巻き込まれることなく、この特許製品を中心に頑張っています。
私の夢は、ピラミックス成長理論の実現であり、その4段目の世界を社員の人達に見てもらいたい一念で今日まできました。その4段目の世界とは、社員の人達が自分の得意分野を活かして仕事に励み、独自の技術や特許を取得し・独自システム・サービスを提供できる開発型企業となり、処遇も安定した会社にすることです。
例えば、先月報告しました食品部のデッドストックゼロ・長期貸付金ゼロも、4段目の世界であり、今回の磯村課長の発明も、正に4段目の世界です。
こうして、ナカヤマ・グループが、長年に渡り、秀観塾と掃除をベースによき土壌づくりに励んできた結果、4段目への芽吹きが見えてきたのです。
近い将来、必ず、グループ各社が4段目に上がり、素晴らしい会社に成長していくものと確信しております。どうか目先の損得に振り回されることなく、先の楽しみを見て頑張っていきましょう。