今、世の中が大きな変革期に直面していることは、誰もが感じていることだと思います。そこには、資本主義社会の矛盾を、戦争や無謀な投資、押し付け消費等によって先延ばししてきたことが、いよいよ行くところまで行ってしまった感があります。
米国でのサブプライムローンの破綻に見られるように、無謀に作られた投資拡大が世界的金融不安となり、次の収益確保の為に投資資金が天然資源や食料へと向かい、実需を超えた暴騰となっております。このまま行きますと、ドル価値の低下による混乱から、世界的なインフレとなり、一方では消費の低迷によって企業収益が減少となり、資源高、所得減少によって物が売れない時代へと突入していきます。
当然、日本においても、急速に企業収益が低迷することによって、企業と人員の選別が始まり、より一層二極化が進みます。その様子は、昔どの町にもあり、一世を風靡した商店街、「銀座通り」の様子と相似します。銀座通りは、時代の趨勢と共に「シャッター通り」となり、そこで働いていた人たちの多くは、生きてゆくために、パートやアルバイトとして低賃金に甘んじ、バイパス通りの大型店や工場団地へと勤務替えをしました。そして、正社員になれるのは、1人で多くのパートやアルバイトを使える人のみとなりました。
これらの教訓から、生き残って次なる成長をしている企業や人には、共通した点を見出すことができます。それは、(1)早くから将来を予測し、対策を立てていたこと。(2)常に質の向上に努めていたこと。(3)外とのネットワークを持ち、情報を求めて動いていたこと。(4)小さなことでも、良いと思ったことを確実に実行していたこと。
今、時代を嘆いたり、愚痴を言っていても何ら解決策はありません。自らが自己に立脚し、今出来ることを見出して、日々実行していくことにこそ、解決策があるものと思われます。だからこそ、その今に立脚し、行うべきものを見出す一番の方法は、「現場掃除」にある、と私は確信を持って言えるのです。