昨年、中国の武漢で発生した新型コロナウイルス感染は、あっと言う間に全世界に広がり、現在、1億人が感染し、死者は224万人となっています。但し、過去にも、このような人類の存亡にかかわるような疫病の歴史があり、歴史は繰り返されると言われますが、何時、何が起きるか分からないのが常です。
この30年を振り返っても、定期的に大きな問題が起きており、この先30年を見越しても大きな問題が起きそうです。
1990年 日本バブル崩壊
1995年 阪神淡路大震災
2008年 リーマンショック
2011年 東日本大震災
2020年 新型コロナウイルス
そして、これからの大問題は3つ予想されます。
・2030年の自動車EV化による産業構造の大変革
・15~20年の内に高確率で予想される南海トラフ大地震
・日本国の財政悪化から始まる大増税・インフレ
2030年を目途に自動車のEV化から産業構造の大変革
アナログからデジタルへの流れは、これまでも多くの産業を変えてきました。日本にとって、車産業のEV化は、日本産業の屋台骨を崩していくような状況を生み出していくものと思っております。
私は、今から40年程前、腕時計のEV化への流れを目のあたりしてきました。当時、中山理研はリコー時計の専属下請けとして30名程の社員を抱え、文字盤印刷に特化していました。しかしながら、カシオが海外で電子部品を調達し、電子時計を完成し、あっという間に世界制覇を計り、既存の時計メーカーを駆逐していったのです。
同じことが、これから車産業で始まるのではないかと危惧しています。
何時、起きても不思議でない南海トラフ大地震
今から3年前、政府の地震調査委員会は、静岡県から九州沖合にかけてマグニチュード8~9級の大地震が、30年の内に「70~80%」の確率で起きると発表しました。
南海トラフ地震は、太平洋海底のプレートの移動によって引き起こされる大地震で、100~150年間隔で繰り返し発生している防ぐことの出来ない自然現象と言われています。ひとたび発生すると、太平洋沿岸の都市には、東日本大震災以上の揺れと津波が押し寄せることが想定されています。
事実、関係する地方自治体では、南海トラフ大地震への取り組みが始まっています。
日本国の財政悪化から始まる大増税・インフレ
今回のコロナウイルス禍の為に、政府は過去に例のないほどの国家予算を使い、対策を講じています。同時に、地方自治体も、特別予算を組んで対処しています。
もともと日本の国家予算の半分は赤字国債を発行し、その額は総額1200兆円を超える額になっていますが、今回、コロナ対策として巨額な赤字国債を発行しました。これまで政府は、消費税、相続税、所得税等々の増税を繰り返してきましたが、その限界を超えてしまいました。
今後、赤字国債の消化が国内では出来なくなった時、また、南海トラフ等の大地震が突然に発生し巨額な対策費が必要となった時、国家財政の破綻が現実化してくるように思います。