先月に続き、松村亜里さんのポジティブ心理学を学ぶことで、また新しい発見がありました。
アメリカの心理学では、統計的手法が多く用いられ、今回、組織において上司が現場とどう関わっているのかで社員の気持ちが大きく左右されていること、が鮮明に図表化されていることに驚きました。
先月のメッセージでも伝えましたが、組織内の人間関係が良好な会社ほど仕事が楽しいものとなっていく、とのことでしたが、その前に上司のあり方として「職場の人の働く喜びは、上司が職場に関心を持ち、職場のよいところを評価して活かしていくことから生まれる」、正にその通りだと思います。
特に、トップや上司が、現場に日常的に顔をだすことなく、現場の人たちに任せっきりの職場では、無視されているとの思いが生じ、やる気が削がれ、常に問題行動(不良発生・トラブル・チョコ停・経費垂れ流し)が発生しているようです。
次に、トップや上司が現場に関わることで、現場の雰囲気は大きく変わり、例え職場の問題点から接したとしても、社員の働く楽しみが45%となり、トップや上司の関わりの重要性が感じられます。
一番ベストな状態は、トップや上司が、日常的に現場とふれ合い、一人ひとりのよさを評価し注目していくことで社員の人たちの気持ちが前向きとなり、働く喜び(やる気)が61%になって、問題行動が一挙に減少していくとは驚きです。
このことから言えることは、「人間は心で生きる生物」だということです。どのような人でも、無視され無関心な状態に置かれると、やる気を失い、投げやり的な行動をとってしまうものです。社員が持てる力を十分に発揮できるのは、トップや上司が現場に足を運び、自由にものを言い合え、お互いのよさを評価し合えることだと再認識いたしました。
中小企業のよさは、トップと社員が意思疎通をはかり、一人ひとりのいい処に目を向け、よき人間関係を築き、問題解決の改善を積み上げていくことで、社員の成長と会社の成長が育まれていくことだと思います。