日本での掃除活動が、国内にとどまらず海外にも広がりを見せています。特に今年は、四月にトルコ、五月に台湾、チェコ、ルーマニアへ行くこととなりました。
特に東欧では、ナカヤマ・グループを何度も訪問されたルーマニアの改善コンサルタントであるジュリアン先生を中心に、活動が活発になってきました。
一昨年のハンガリー大会をはじめ、今年四月には、トルコで国民教育省・ジェトロの協力を得て、第一回公共5S大会(掃除大会)が開催されました。その際には、トルコ第三の都市イズミルにて、一週間の間に5つもの学校で開催され、全生徒が参加する大会となりました。
また五月には、チェコ国際ロータリークラブ設立二十周年記念事業の一つとして、首都プラハにて開催されました。
そして同月、ルーマニアのクルジナポカ市のジョージ・コスブック・ナショナルカレッジ(公立一貫校/生徒数1600人)では、この5年間の掃除への取り組みが教育効果を上げていることから、学校創立百周年記念事業として市の支援を得て、教師、生徒をはじめ、行政、地元企業、警察学校生徒等々、450人参加の公共5S大会(掃除大会)が行われました。
今、この運動を支えているのは、日本の経済産業省所管で始まったAOST(海外産業人材育成協会)で学んだ人たちで、その卒業生であるジュリアン先生を中心に「掃除をベースにした改善活動」に取り組み、会社がよくなっていく事例をベースに、企業にとどまらず地域社会に広げたいとのことで、私の方に協力要請がありました。
これまで東欧では、自らの手を使って公共の場を掃除する文化はなく、これらのことは専門業者が行うものとされてきました。特に、これまで上に上がっていくことがベストだと考えていた人たちが、対等な立場に立って掃除をすることで、上下に関わらない信頼関係を築くことができることを体験し、日本の掃除文化への強い関心を持たれるようになっています。
ナカヤマ・グループでの掃除活動が、こうして世界に広がっていく一助になっていることは、誠に素晴らしいことと思っております。